黒薔薇




無言で歩くあたしの耳に、ある音が入ってくる。


「「あ。」」


星樹と同時に声をあげた。


「いるよね?誰か。」


「ああ。」


あたしたちは、声を漏らさずに歩く。


「ふっ、発見。」


小さくつぶやき、近寄る。



< 10 / 359 >

この作品をシェア

pagetop