黒薔薇




「…なにが?」


遼汰を、奏汰を、星樹を裏切るなんて、あたしにはやっぱり出来ない。

あたしは奏汰の元へ走った。


「……湘蘭族。」


奏汰がぼそっとつぶやいたのが聞こえた。


「……総長。」


「……斎木海翔。」


「ごめん、奏汰。」


「裏切ったのか?
俺らを。遼汰を。」



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