黒薔薇
少しして、みんながある程度動けるようになり、会計を済ませたあとに店を出る。
「奏汰、星樹、ありがと。」
あたしがお礼を言うと、二人とも“男だからな”とか言っていた。
そのときの二人は、なぜかかっこよく見えた。
「今から何すんの?
俺、今日予定あったけど、
誰かさんたちのせいで、キャンセルしてきたからな〜。」
「それについては、ごめん。
特にすること考えてないや。
奏汰は?
あんなところいたし、なんか買うものでもあったんじゃない?」