黒薔薇




「別に〜?
さっ、警察来る前に撤収するぞ。お前ら。」


海翔は手下たちにそういうと、さっさと帰ってしまった。

すでに、奏汰の意識はない。

あたしは自分の羽織っていた服を脱いで、奏汰の出血している腹部の部分に当てる。

そして、すぐに救急車を呼んだ。

星樹も一緒に、救急車で病院までいった。


「……奏汰。…生きてっ!」


あたしが願うのは、そればかりだった。



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