黒薔薇
あたしの荷物を置くために、一旦あたしの家に行く。
すると、唯一の家族の兄、陽翔(はると)が出迎えてくれた。
父と母は数年前に事故で亡くしている。
「大丈夫なのか?梨矩。」
「へーきだよ。
はるくんも、いろいろとありがとね。
忙しいのにお見舞いとか…。」
「あたりまえ。
大切なやつだもん。」
「ありがと。
はるくんのそういうとこ、結構好き。」
いつでもそうやって、優しくしてくれた。
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