黒薔薇




あたしたちは、おでこをくっつけて、微かに笑いあった。

それが、あたしと奏汰の初キスだった。

海翔のキスがどうとか言ってた奏汰だったけど、海翔のキスは嫌々だった。
だから、奏汰とのキスの方が嬉しいに決まってる。

辛い思い出がひとつ、嬉しい思い出にかわった瞬間だった。



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