黒薔薇
episode 4 〜過去〜
「……すごいね。」
翌日、学校に行ってみると、あたしのファンと八雲くんのファンで、教室の扉が塞がっていた。
あたしが来た途端に、集まってくるファンたちに囲まれ、動けないでいると、腕を引っ張られた。
「おはようございます、黒城さん。」
「あ、八雲くん。おはようございます。
…でもなんで、助けてくれたんですか?」
「お話したいことがあって。
いいですか?」
「はい。」