黒薔薇




あの事件は、あたしが“黒薔薇”になるきっかけとなる事件だった。


「聞かせてくださいませんか。
聞く権利はありますよね?」


「……わかりました。
でも、もっと目立たない場所に、場所を移動しませんか?」


ここは、教室の窓から覗けば、見えてしまうような場所。

だからあたしは、図書室へむかった。
八雲くんもついてくる。


「これで話せるはずです。」


「……はい。」



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