黒薔薇




「……えっ?」


あたしの驚きの声と、ほぼ同時に、遼汰が言った。


「殴るなら、俺を殴ってください。」


「……ちょっと、遼汰。」


「いい度胸だ。
お望み通り、殴ってやるよ。」


その不良は、遼汰に殴りかかった。
遼汰は、殴られた拍子に、近くの階段で、足をすべらせてしまう。


「遼汰っ!」



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