黒薔薇




慌てて遼汰の元へ駆けつけ、救急車を呼んだ。
その間に、男は逃げていた。


「遼汰、遼汰。」


救急車に乗せられる。
あたしは遼汰の手を握り、何度も遼汰の名前を呼んだ。

遼汰がわずかに目を開ける。


「……梨矩。」


「遼汰っ!?」



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