黒薔薇




「じゃあね。また明日。」


「おう。」


学校帰り。
いつもの分かれ道で星樹と別れ、一人歩き出す。

すると、目の前に見覚えのある背中があった。


「……奏汰?」


遠慮がちに尋ねてみると、


「梨矩か。」


そんな声が聞こえて、振り返った。

やっぱり、奏汰だ。



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