黒薔薇




その日の夜。


あたしは、黒の上下に、丈の長い黒いパーカーを羽織り、フードをかぶり、外に出た。

そこには、星樹が待っていた。


「お待たせ。じゃあ、行こっか。」


「どこ行くつもり?」


「普通にパトロールだけど。」


「ふぅん。」


あたしの、コツコツというブーツの音が響く。



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