あなたの優しさが…2
『どうして薬を飲んでるか、あんたは知ってるの?』
雅樹は黙っている
『美咲ちゃんの気持ちも知らないで、遠藤を責める資格はないよ』
『姐さん……知ってるんですか?』
『……本人に聞くのが一番よ』
そう聞こえた
すぐ私がいる部屋の扉が乱暴に開く
『……美咲』
雅樹の驚いた顔
いつも私を呼ぶ声に戻っていた
けど……
隠していた事に
私はどうしたらいいかわからない。
「……ごめんなさい」
その言葉だけ
それしか出ない
それだけ言って
私は部屋を出た