あなたの優しさが…2
俺は美咲を引き止めるために追いかけた
玄関を出たところで
お袋と美咲が話した
「ゆかりさん……雅樹を信じれなかった私が悪いんです。私の事を想ってくれて、愛してくれた雅樹に……私は本当の気持ちを言えなかった……」
「妊娠するのが怖い、流産したらって考えたら……雅樹に言えなくて、だから黙って薬飲んで……けど薬を飲んでる事も罪悪感が拭えなくて……私、最低です」
美咲の本音……
こんな形で聞くなんて……
『美咲……おいで』
ちゃんと二人で話そう
俺が美咲に近づこうとすると
美咲が後ずさりをする
美咲は横に振る
「…ごめんなさい」
美咲の涙が雨となり
その雨は止む事なく降り続く
美咲は俺の前から姿を消した