あなたの優しさが…2
「お久しぶりです、美咲です」
『っ…少し…今、外に出ますんで…』
そう言うと
私の視線に大東さんが見えた
遠くから見てもわかるくらい動揺している
『お、お待たせしました。今はどちらにいらっしゃるんですか!?』
「うふふっ……今は、近くにいます。大東さん、雅樹ってまだ私の事を待ってたりしますか?」
それが一番不安だった
『何をおっしゃるんですかっ!当たり前です……ずっと、美咲さんがご自分の足でお戻りになられる事を待っています』
「……大東さん……それを聞いて安心しました。今日、帰ります。マンションにまだ住んでますか?」
『はい、もちろんです!カードキーはお持ちでしたか?』
「はい……あの時ポケットに入れたまま出てきちゃいましたから」
『それで入れます、今日は若を8時に帰しますので、お部屋でお待ちください』