あなたの優しさが…2
ただいま
……っ。
もしかして帰ってきたかな?
エレベーターがついた音がした
私は玄関に向かい座った
あの時みたいに、出迎えよう
玄関ドアが開いた
「おかえりなさい」
私が頭を下げて出迎える
……あれ?
顔を上げて見ると、私に気がついてない
その顔が可笑しくて
「おかえりなさい」
もう一度言うと
ゆっくり私に目を移した
雅樹の目が私を捉えた
雅樹の瞳孔が開いたのがわかった
『……幻聴……幻想……』
雅樹はブツブツと言っている