あなたの優しさが…2
おばぁちゃんと暮らしていた時
よく本を読んでいて
好きな作家さんがいた
久しぶりに読みたいと思った
『あぁ、たまにはな…』
そう言って雅樹も一緒に来てくれて
大東さんの運転で
大きい本屋さんに連れてきてくれた
「あった。これこれ」
私はお目当ての本を取りに
レジに向かおうとすると
大東さんに取られてしまった。
『私が行きますので』
これから買い物は全て
雅樹のカードから支払われる
本くらい私が買うのに……
『俺の奥さんなんだから、俺が払うのは当たり前だろ?』
そう言って私の腰に手を回す雅樹