あなたの優しさが…2
『……また痩せたな。どうせキルトに夢中でまともに食ってねぇだろ』
……お見通し
一人だと料理する気になれない
一人で暮らしていた時も
朝だけ食べていた
しかもコンビニのパン
「一緒に食べてくれる人がいれば、元に戻りますから大丈夫です」
そう笑うと
雅樹も笑ってくれて私にキスをする
軽いキスを何度も確認するように
おかえりなさい…
その言葉が言えないまま……
だから
私は雅樹の手を握った
おかえりなさい……って。
そしたら雅樹も握り返してくれた
なんか……
ただいまって言われた気がした。