ぼくらのせかい
「あれ、嘉川まだ残ってたの?なにしてー…ってあれ?」
突然聞こえたその声に驚いて目を向けると、大きなスポーツバッグを持った男の子。
「大地くん。部活帰り?」
「おう、てか…雨宮?だよな?」
ビクッと自分の肩が揺れるのを感じる。
「あれお前なにしてるの?あ、嘉川迎えに来てんの?そっかお前らー…
「大地くん久しぶりだね。ハチがいつもお世話になってます。じゃあまたね。」
「え、ちょっとサチ…」
ぐいっとハチを引っ張って歩き出す。
危ない。あれ以上をハチに聞かせるわけにはいかない。