ぼくらのせかい
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いつものように迎えにきてくれたサチと帰路につく。
そしていつものように僕の家のソファでサチの入れてくれた珈琲を味わう。
「あ、私一旦部屋戻って着替えてくるね」
「うん。わかった」
あ、そうだ、アルバムのこと聞かないと…とサチを追いかけてサチの部屋に入る。
あれ、サチいない。
シャワーの音するからお風呂かな?
と考えていると、明らかに不自然に膨れ上がった布団。
捲ると、分厚いアルバムとこの間の本がそこにはあった。
どくん、と心臓が跳ねる。
こんなところに置いてあるのは、隠しているということ。
相変わらず本を目の前にすると頭痛はするけど、
見たい。
この中に、僕の知りたいことがある気がする。
そして、サチの秘密も。