ぼくらのせかい


どうやら友人と鬼ごっこをしていて隠れていた様だ。
中学生にもなって鬼ごっこって…と呆れていると、勝手に部屋に入ってくる嘉川八也。


「勝手に入らないでよ…」

「ごめんごめん!でも今日勝てたら宿題やってもらう約束しててさー!」


えへへ、とはにかむこの男にとくんと胸が高鳴った気がした。




この男が、私の兄なんだな。
そんなことも知らないで、そんなに優しく笑いかけないでほしい。



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