好きなの
「罰ゲーム!罰ゲーム!」
「...…さ、帰ろーぜ」
「あーだめだめ!
……ちゃんとやってもらいまーす♪」
「ま、すぐ告られちゃうでしょ。
ーー"杜季"なら」
私はちょうど職員室に日誌を返し、帰ろうとしていて
教室に鞄を取りに戻ったとき、君の名前が聞こえたんだ。
"杜季"
その名前を聞いて、私はその場から動けなくなった。
嘘……杜季がいるの?
会えるかな……
そうっと教室に近付こうとしたけれど、
教室の扉が開く音が聞こえた瞬間、我に返る。
そのまま、私は走って逃げた。