大好きな君へ。 ~君がくれた宝物~
時は流れ、12月になった。
未央と付き合い、もう1年以上がたった。
今日は家に来れないと未央から連絡があり、家でぐったりしてると。
携帯がなった。相手は、未央からだ。
「おー、未央。どした?」
「ちょっと話があるんだけど……ヒロくん家行ってもいい?」
「いいけど……どした?」
「うん。会って話すね」
いつもと電話の時のテンションが違う気がしたけど……気のせいかな。
未央が到着すると、俺の部屋に入れた。
いつもならすぐベッドに腰掛けるけど、今日は地べたに座った。
やっぱり……何かおかしいな。
「未央……どうした?何があったんだ?」
少し嫌な予感がしながら、未央に尋ねる。
「あのね……」
未央がゆっくりと口を開き、俺はゴクリと息をのんだ。
「実は……私、ヒロくんよりも大切な人ができたの…」
一瞬、自分の耳を疑った。
俺の、聞き間違いか?
そうであってほしい。そう願いながら、もう一度聞く。
「え?今、何て……」
「ヒロくんよりも……大切な人ができたの…」
嘘だ……
冗談だよ……って、そう言えよ。
そんなの、信じたくない。