大好きな君へ。 ~君がくれた宝物~
初デートの日。
「ヒロくん!お待たせ!」
白いワンピースに身を包んでやって来た彼女。
「ヒロくん…?」
黙り込む俺に、心配そうに俺の名前を呼ぶ。
「未央、すごく可愛い」
「えっ……あ、ありがとう//」
緊張しながらも手をつないで、遊園地に向かった。
未央は俺の手を引き、絶叫マシーンに乗りまくった。
「はぁー!すっごく楽しかった!」
「未央、絶叫系怖くないのか?」
「え?全然!むしろ大好きだよ!って……ヒロくん!?顔色悪いよ!?」
絶叫系がダメな俺は、そんなことを未央に言うのは恥ずかしいと思い、黙っていた。
その結果、顔は真っ青。
「ご、ごめんね!?私…気づかなくって……」
本当に申し訳なさそうな顔で、少し涙目で俺に謝る未央。
そんな姿も、本当に愛おしい。
「いいよ。未央が楽しめたなら、俺も嬉しいから」
「ヒロくん……ありがとう」