大好きな君へ。 ~君がくれた宝物~
時刻は9時30分を過ぎ、そのまま俺の家へ向かった。
俺の家は、親が海外旅行に行っててしばらくは家で俺ひとり。
だから、今日は未央は俺の家で泊まる事になっている。
「ヒロくんの家おっきぃー!」
さっきのツリーのように、俺の家でも未央は目をキラキラさせていた。
家に向かう途中で買ったショートケーキを食べていると、
「ヒロくん!はいっ……!」
少し頬を赤くした未央が、ラッピングのされた小さな袋を俺に渡してきた。
「実は、私もクリスマスプレゼント用意してたんだぁ!」
「開けて開けて!」と、早く袋を開けるように俺を急かす。
中には、赤いピアスが入っていた。
「それね!ヒロくんの誕生石なんだよ!?私も付けてるんだー!」
そう言われてみると、未央の耳には紫色のピアスがついていた。
前からついていたけど、誕生石というのは知らなかったな。
「ありがと。大事にするよ」
「当然、大事にしてくれなきゃ困るもん!そだ!私が付けてあげるよ!」
すると、未央は赤いピアスを手に取り、俺の耳に付けてくれた。
「うん!すっごく似合ってる!ヒロくん、カッコイイよ!」
「サンキュー。未央は可愛い」
未央は顔を赤くしながら、「ありがと…//」と言った。