神様いけませんか?
欲しかったのは幸せな家族。

温かいぬくもり。


ただそれだけなんだよ。他には何もいらなかったんだ。






気がつくとベッドの上だった。視線の先には真っ白な天井。

ズキズキと痛む手首。

右の手には温かいぬくもり。



祖母が手を握ってくれていたんだ。


「美桜?」

目を開けたあたしに気づいた祖母はそう言って涙を流した。

< 11 / 32 >

この作品をシェア

pagetop