神様いけませんか?
自分は死んだと思った。

でも生きていた。この時死んでいたらこんなに苦しむこともなかったのにね。


あたしが目を覚ますと義父と母は笑いながら話した。

「殺しちゃったかと思ったよ。お前を殺して捕まるなんて勘弁だからな。」義父はそう言った。


「殴られるのはあんたが悪いのよ。いっそ死んでくれたら嬉しいのになぁ」

笑っているけれど、目が笑っていない母がそう言った。


あたしが悪いの?

あたしが何をしたの?





毎日そう思って自分を責めた。


そんな中、義兄だけはあたしに優しくしてくれた。


いつしか、あたしも義兄を慕うようになった。


そう、あの日までは。
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