あの日の桜は。【大幅修正中】
千景SIDE
_________
軽快な音を奏でながらズボンのポケットが揺れた。
「もっしもーし、結構速かったねぇ、龍ちゃん」
腕時計を確認するとまだ昼の3時半だ。
遊園地にしては早すぎる帰り、何かあったという事だけど、ここにかけてくるってことは。
『いろいろあったんだ』
「んでー?俺にかけてくるってことは賭けの結果を教えてくれるんでしょー?」
『・・・千景の勝ち』
「そかそか、じゃあ約束は約束だからねー」
『分かってるよ。もう別に、莉子のこと追い出そうなんて考えてないし』