あの日の桜は。【大幅修正中】
「あぁ、もう!こういう時は手を取るんだよ!!ほら、早く」
「いきなり、なんなの?」
それでもまだ手を取らない少女を少年は見つめた。
「だから、友達の証!」
「・・・意味が分からない。私は別にあなたと友達になりたくないし、それに出会ったばかりじゃない」
警戒心が強いのか、ツンとしている少女に少年はしびれを切らしグイっと少女のその細い腕を掴んだ。
「っ、なにすんのよ!!」
「だーかーら、ついて来いって!お前のその悲しそうな目ぇ見てると放っとけないんだよ」
そういうと、もう一度少年は少女の瞳を見据えた。
少女はそれに目を見開かせ、驚いた。
そして、少女は掴まれた腕を振りほどき、気づけば。
自ら少年の手を取り返していた。