あの日の桜は。【大幅修正中】
第一幕

運命だとするなら


「どうぞ」

 聞きなれた声が聞こえ、ドアノブをひねり、中へと入った。


 室内は茶色と黒色を基調とした落ち着いた雰囲気が漂っていた。

 ・・・まったく、昔からこういうセンスだけはいいんだから。

 机の上にある理事長と刻まれた隣にある”九條玲”という名前を見ながら一つ、ため息をこぼした。

 まさか本当に理事長を務めているなんて。

 連絡が来たときは疑ったけれど、この字を見ても全然実感わいてこないや。
< 4 / 311 >

この作品をシェア

pagetop