自由を求めて
ザワザワっ…
この日は騒がしかった。
登校した時は何事かと思ったけど、今ならその理由が分かる。
「九条栞里っ!出てらっしゃい!今日こそ決着をつけてやるわよ!!」
朝からうるさいのが来たよ…
「九条さん、あの…」
「大丈夫だよ、ごめんね?うるさくて」
「い、いえ!/////」
頬を赤らめ首を振るお嬢様。
「朝から随分な挨拶だね、櫻子」
「出たわねっ、今日こそ貴方を負かしてみせるわ!」
まったく、なんの恨みがあってこんな目にあわされなきゃいけないのか…
「取り敢えずここじゃ邪魔になるから、移動するよ」
「クスっ、負ける姿を見られたくないのね?いいわよ、場所を変えましょ」
別にそういうつもりで言ったんじゃないんだけど、……まぁいっか…
「ねぇちょっと」
「なに?」
「あ、あの……そ、」
「そ??」
顔を赤らめそっぽを向く櫻子。
「だからっ、……そ、そぅ…ッ」
「なによ、ハッキリしないなんて櫻子らしくない」
「う、うるさいわよ!なんでもないわ!!」
変なの…あ、元からか…