ありがとう。そして。
「ねぇ、選んで。俺のモノになってくれるなら俺にキスして。嫌だったらこっから逃げても良いよ。」

櫻井君の言葉に少しだけ胸が痛んだ。

だってそんなに嫌じゃ無かったから。

「ねぇ。まだ?余り待てないんだけど・・・」
櫻井君はそう言ってから私の頬に櫻井君の手が重なる。そして、その手は段々顎の方へと落ちてくる。

「もう遅いよ・・・待てない。」

そう言って顎を上げられた。その瞬間、スローモーションに見えた。

櫻井君の顔が段々近付いてそのまま櫻井君の唇が私の唇に重なった。
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