明日も、生きる

彼女に関わる理由

【安東 悠稀】


今時、こんな奴いるんだ


入学してから、教室の左後ろ
窓側の席を陣取る

森永 萌來をマジマジと見る


全く、ノートをとらない


誰とも話さない



奇妙な学力1位の女が、気になって仕方ない



2年生になり、教室が2階になったけど
席替えは、しないって


森永の為なんだろうな



俺は、風邪気味で眠かった

保健室は、扉のカギが閉めてある
しかし、窓が開いてることを知っている


こっそり、入って寝ていた



ガチャガチャ


「今年もそれ続けるんだ?」

「当たり前でしょ!」


1人は保健の三浦先生
もう1人は



風でカーテン揺れ隙間から見えた



森永 萌來 だった


普通に会話していることも驚いたが


「めぐ、それやめなよ?キモいよ?」

「キモイ上等!ふふふっ」


笑ったんだ


それに


「中学の時は、あんなにたくさん友達いたのにね?運動だって得意なのに
もったいないよ?」

「いいの、いいの!!
私は、3人さえ居てくれたら、幸せよ!」



この会話



ここにいる森永は、本当の森永

わざと、奇妙な奴を演じてる?



「で?お許しもらえた?」

「うん!1人は危ないから、ごうちゃんと一緒にいく!」

「そっか
バイクの免許とって、どこ行くの?」

「定番は、海?山?」

「うーん?山?」

「じゃあ、夏休みに皆で山行こうね!
私とごうちゃんはバイクで行く!!」


活発な女の子

そんな感じだった



運動だって出来るみたいだし




チャイムが鳴って2人が保健室から出た


俺も教室に戻ることにした


森永は、机に伏せていた






俺は森永と仲良くなりたい!!


そんな感情でいっぱいだった



だから、翌日



勇気を出したんだ







「おはよう」











ペコ







凄く、嬉しかった









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