未知の世界2
朝気づくと、点滴は外されていた。
いつのまに、、、気付かなかった。
体はすっかり治ってる。
キッチンに行って、朝ご飯の準備にかかった。
ご飯ができたころに先生が起きてきた。
「病み上がりなんだから、寝てろよ。
熱はどうだ?」
と言いながら額に手を当てる。
先生の大きくて優しい手のぬくもが、額から伝わる。
ついつい目をつむってしまう。
心臓が音を立てて鳴り出した。
ドクドクドク、、、
聞こえちゃうよ。
私、何先生に緊張してるんだろ。
慣れてるはずなのに。
恥ずかしくてつい下を向くと、
「おい!大人しくしろ。」
と一喝。
直立不動になる。
続いてソファに座らされ聴診の準備をする先生。
「服上げて。」
と言われるけど、下を向いたままの私。
「おい。」
と言われ私の服に手を伸ばす先生。
「やっ!」
バシッ!
あ!叩いちゃった!
と恐る恐る先生を見ると、爆発寸前。
それでも下を向きなおると、
「こらっ!聴診しないと学校行けないんだぞ!
このまま喘息でたらどうするんだ!?
服上げろ!」
と怒鳴られ、久しぶりに驚き、涙が出てきた。
「いやだもん。」
自分でもわがままなことを言ってるのはよくわかる。
けど、嫌なんだもん。
恥ずかしい。
「じゃあ高校には行けないからな。」
と言われると。さらに溢れ出る涙。
「泣いてもだめ!早く聴診するぞ!」
と言い、私の服を無理矢理上げ、手を服の中に入れてきた。
それでも私は嫌なんだもん!
と抵抗する。
「どうしたんだ?」
と先生が少し離れる。
「、、、、、、恥ずかしい。」
「はぁ、今までそんなことなかったのに。
どうした?そういう年頃か?」
自分でもわかんないけど。
「そういう、、、
年頃。」
「ぷっ!
自分で、そういう年頃ってっ。
ハハッ。それでもダメだ!俺はお前の主治医なんだからな。」
と言われてしまい、もう観念するしかない。
素直に服を上げた。
私、なんでこんなに顔が赤いんだろう。
わかんない。
聴診を終えると、
「よしっ!無理はするなよ。」
行ってこいっと先生に言われ、私は家を出た。