未知の世界2

私達は、温泉旅館に到着した。


部屋は二部屋。私はてっきり男女に分かれると思っていた。



何やらお父さんとお母さんがこそこそ話している。


チラッとこちらを向き、



「私は、お母さんと寝たいから、幸治とかなちゃんは同じ部屋にしなさい。」



といい、私は先生と同じ部屋になった。



先生は嫌がる様子もない。



部屋に二人で入ると、



「親父、何たくらんでるんだ。


かな、俺と同じ部屋じゃ嫌だろ?今からもう一つ部屋をとってもらうぞ。」


と先生は言い出した。


なんという金持ち発言。


「いやっ、別に嫌じゃありません。


もう一つ部屋を取るなんて、旅館の方に迷惑かけちゃうし、私はこのままでも構わいません。」



と言うと、



「そうか、じゃあ、一緒の部屋で」


と先生は言った。


私はだんだんと自分の言った言葉がなんて恥ずかしいことなのかわかってきた。



先生と一緒の部屋がいいって言ってるようなもんだよね。



そんな時、私の携帯電話が鳴った。


滅多にならない携帯電話。


見てみるとメールだった。


『かな、俺だけど?
今日は、おじさんたちと旅行に行ってるみたいだな。
ところで、今度の休み、一緒に遊ばないか?』


と、翔くんから遊びに行かないかとの内容。


まぁ、私の気持ちは、翔くんは友達と思っている。


一緒に遊ぶことはいいんだけど、、、大学受験が控えてるしな。


今回お父さん達が帰ってきたこともあってほとんど勉強できてないし、次の休みからは本腰入れていかないと。



なんて考えていると、


「珍しい、翔か?出かけるのか?」



ってちゃっかり私の携帯を覗いて、内容まで見てるよ。


「いえ、来週の休みから勉強したいし、翔くんには悪いけど、受験が終わってからにしてもらおうかと。」



「ふ~ん。翔のやつ、残念だなぁ~。」



何か意味深!何か知ってる?


「ど、どういうことですか?」



「別にぃ~。」


絶対、嘘!何か知ってる。
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