未知の世界2

少しして、私は布団に入り、寝ることにした。



先生は、少し離れたところにある座椅子に座って、お酒を飲んでいた。



一昨日の宴会で、先生がお酒を飲むことを知った。



タバコも吸うみたい。けど、小児科にいるから、子供の喘息に良くないって、ほとんど吸わないみたいだけど、お酒を飲むと欲しくなるみたいで、一昨日はベランダで吸っていた。



いざ寝ようと思うけど、もしかしたら発作が出てしまうんじゃないかと思うと、なかなか寝付けない。



目を開けて天井を眺めていると、突然、目の前に先生の顔が現れた。



「寝れにないのか?」



と顔を覗き込まれ、突然のことで恥ずかしくて、つい布団を頭にかぶってしまった。



「こらっ。」



と布団をはがされ、



「布団に潜ったら酸素が少なくなって苦しくなるだろう?」



と言われた。



私の顔、絶対に真っ赤だ。



顔を隠したい。恥ずかしいよ。



と先生の顔をみると、先生はお酒でほんのり顔が赤かった。



かなり飲んだみたい。



一昨日以上に飲んだことがわかった。




一昨日も飲んでいたけど、顔が赤くなるなんてなかった。




豪酒の先生が、顔を赤らめるなんて、相当飲んでるに違いない。



きっと、旅行が楽しかったんだと思う。もちろん私も楽しかった。



先生は、他の部屋の電気を消すと、



「寝れないなら、こっちにこい。」



と言い、私の布団を先生の布団にくっつけはじめた。
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