未知の世界2
試験は、終わった。
あとは、合格発表のみ。
私は、やごな大学以外に医学部のある大学も志望していたけど、やっぱり幸治さんと一緒に見に行った、やごな大学に行きたい。
でも、今はもう勉強が終わったことで頭はいっぱいだった。
試験まで、絶対に学校のある前日は、徹夜はしないって決めていた。
寝不足で体調を崩さないように。
そういえば、喘息で入院していたときのことを思い出すと、自分で体調管理ができるようになった。
本当に成長したと思う。
幸治さんに初めて会った時、入院するのが嫌で、ひたすら逃げていたな。
幸治さんにいつも怒られて、体調が悪いのに絶対に秘密にしていたな。
翔くんに告白されて、頭が真っ白になって、花火大会で打ち上がった花火の煙で、目の前も真っ白になって、死にかけたり。
その前に、自分で体を傷つけて、死のうと思ったこともあったな。
そんな時、いつもそばにいてくれて、私を支えてくれて、希望を与えてくれたのは、幸治さんだった。
これからも、ずっとそばにいてほしい。
なんて、わがままなことを考える。