未知の世界2
「こ、、、、うじ、、、さん。
あ、、、の。
受かり、、、ました。」
と震える声で、やっとのことで出てきた言葉で、幸治さんに伝える。
すると、
「おめでとう! よく頑張ったな。」
と言ってくれる幸治さんの声。
暖かくて、優しい声。
その向こうで、ものすごい声の歓声が聞こえる。
「今な、かなからの電話がかかってきたとき、ちょうど医局にいる先生たちにも伝えたんだ。
みんな、今のかなの言葉を聞いて、喜んでくれてる。」
他の先生まで、喜んでくれてるなんて。
私は、さらに涙で言葉を詰まらせた。
「う、、、、う、、、あり、、、がとう、、、ござい、ます。」
と言うと、
「あんまり泣くな、苦しくなるぞ。」
といつもの言葉を幸治さんがかけてくれる。
その言葉で、さらに涙が出てくる。
「みんな、この病院で、待ってるからって。」
と言われ、また嬉しくって涙が出た。
それから、幸治さんとの電話を切った。
夜には、幸治さんと一緒に、アメリカにいるお父さんとお母さん、そして翔くんに電話でやごな大学に合格したことを伝えた。