青蒼の夜半に、闇色の鳥を
「これ、刺さったら死んじゃうわよ。

 いくらあたしが頑丈そうだからって、そこまで期待されちゃ困るんだけど」

「殺すために与えたものに、そんな物云いを付けられては困ります」

 細く、回廊から影が伸びる。

 腰には装飾の施された長剣を。

 片手にはなぜか茶器を載せた盆、もう片方には転がっている刃と同じ暗剣を構えたまま、緩く笑みを浮かべたラザーがそこにいた。
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