青蒼の夜半に、闇色の鳥を
第四章 … 巫女が繰る糸
・1・
真下から望む塔の壁は、遠目ほどに白くも、美しくもなかった。
長い歳月を重ねたために褪せて灰色掛かった純白。
地面からおどろしく伸びる蔦の黒帯びた深緑色。
佇まいは静けさに寒々しさを含んでひとを寄せ付けない。
目の前にすると、はっきりとわかる。
これは、牢獄以外のなにものでもない。
長い歳月を重ねたために褪せて灰色掛かった純白。
地面からおどろしく伸びる蔦の黒帯びた深緑色。
佇まいは静けさに寒々しさを含んでひとを寄せ付けない。
目の前にすると、はっきりとわかる。
これは、牢獄以外のなにものでもない。