青蒼の夜半に、闇色の鳥を
 たったひとつの出入り口。

 腰を屈めなければ入ること叶わない扉の前には、兵がひとり。

 シェイスは容易く退けて、力の抜けた身体を植え込みに放り込む。

 木製の古びた戸の奥には、薄暗い螺旋階段が伸びていた。

 一歩足を踏むごとに、かつん、かつんと冷たい石壁に反響する。

 その度にびくびくと肩を震わせる自分に、シェイスは唇を歪めた。
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