青蒼の夜半に、闇色の鳥を
「あんたの、実の父親なんでしょう?」

「血が繋がっているだけだ。他の繋がりはなにひとつない。

 その証拠に、俺はこの男が死のうとしている瞬間、のうのうと惰眠を貪っていた。全く、気付かずにね」


 条件反射で口を開きながらも言葉を捕まえられなかったのか、少女が悔しそうに唇を噛む。
< 15 / 264 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop