青蒼の夜半に、闇色の鳥を
「嘘だ」
声を荒げたウルジャスを置き去りに、ラザーは何気ない仕草で腰に手を伸ばした。
否――腰に佩いた、長剣に。
遅れて耳に届いたのは、数瞬前までは心待ちにしていた来訪者の先触れ。
ぎりぎりと悲鳴を上げながら、秘められた扉が動く。
我知らず、ウルジャスは喉が張り裂けんばかりに叫んだ。
「――駄目だ!
来るな、シェイス!
シェイス・リン!」
声を荒げたウルジャスを置き去りに、ラザーは何気ない仕草で腰に手を伸ばした。
否――腰に佩いた、長剣に。
遅れて耳に届いたのは、数瞬前までは心待ちにしていた来訪者の先触れ。
ぎりぎりと悲鳴を上げながら、秘められた扉が動く。
我知らず、ウルジャスは喉が張り裂けんばかりに叫んだ。
「――駄目だ!
来るな、シェイス!
シェイス・リン!」