青蒼の夜半に、闇色の鳥を
 叫んで、刃を叩き付ける。

 拍子抜けするほど簡単に、ラザーの剣がたわむ。

 刃を交える度に、違和感は積み重なっていく。

 冷静な口調。

 的確な剣捌き。

 なのにぽかりと時折、あからさまな隙が生まれる。

「どういうつもりなの?」

 鍔迫り合いの狭間で、シェイスは囁く。
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