青蒼の夜半に、闇色の鳥を
『シェイス、右にみっつ、左にふたつだ。

 忘れてはいけないよ。

 遠い日の話ではない。

 使うときが来る。

 そのときになったら……』

 目尻に刻まれた皺。

 褪せた金色の髪。

 全てに疲れ果てた、それでも鮮やかな青蒼の眸。

 拭いきれない老いを纏った双眸を細めて、ジャスパが哂う。

『……私が死んだら、会いにおいで』
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