青蒼の夜半に、闇色の鳥を
「灰色の髪は、母親ゆずりってわけ?」

「さあね」

「なんにでも染まりそうな色。

 神託の運び手アッバース巫女の色。

 与えることと、それ以上に奪うことがお上手な女神サマの娘」

「……父上が、話したのか?

 あの女のことを」

 歌うように呟くシェイスの言葉に、ウルジャスは眉をひそめた。
< 84 / 264 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop