私と遊び人と。
「キャッ」

近くで聞こえた可愛い声。
多分、蓮見君と帰ってた可愛い女の子の声だな。

「っ~~~~~~~!!」

そして、蓮見君にめがけて来ていたサッカーボールが、トーン…トントン…と、香純達の足元まで転がっていった瞬間、何ともなかった右手に激痛がはしった。

「透!!大丈夫?!」

「っうん、大丈夫っ全然平気だよ!それより蓮見君たちは怪我しなかった?大丈夫?」

「お、おう…。」

っ~~~~!!すっごく痛い…!!!
全然平気じゃない…やっばいこれ…。

「すみませーん!!大丈夫ですか?!」

「大丈夫じゃないわよ!透の手に当たったのよ!骨折してたらどうすんの?!」

「えっあっそのっすみませ…」

「香純、言い過ぎだよ。大丈夫だよ!私は全然平気だから!」

私は左手でボールを取って、

「はい、どうぞ。今度からは気をつけてくださいね。」

「はい、すみません…。」

うぅ…。右手明日使えるかなこれ…。

「さあ!ケーキバイキング行こうか?!」

「アホか?!」

「ぅえっ?!」

気合入れていったのに…。アホかって…。

「保健室行くよ!」

「でもケーキバイキングがぁ…!」

「ケーキバイキングなんてまた今度行けばいいでしょ?!まず応急処置!!
あと!蓮見!!」

「?!」

「助けてもらったのにお礼も言えないの?!」

「え、あ、ごめん…。ありがとう笹倉さん。お陰で助かった。」

「あ、いえいえ。私が勝手にしたことですから…。」

「さ!行くよ!保健室!!」

私は左手を香純にひかれながら校門と逆の保健室に行った。
ああああああああああああケーキバイキングがああああああああ!!
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