蜉 蝣



『う゛っ……う゛ぐぁぁぁ゛ぁ〜!!!!!』








重々しい呻き声を上げ


彼女は自らの首を抑えつけ



何か言いたげに口を動かしている。









『君は…由香里なんだろ?由香里……』




苦しみながら差し出す彼女の冷たい右手に

そっと触れ



ブラウスの袖を

肩まで捲り上げた。






『…やっぱり……由香里だ…』







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