【完】R・U・I〜キミに、ひと雫を〜
第二章『怒≒昂』
偽りコライン
ルイを私のベッドへ寝かせ、私達四人はルイを囲んで沈黙していた。
いつも騒がしい嶋山成や里佳子までもが黙ってしまってるのは、この状況が私も含め全員、上手く整理出来ないからかもしれない。
「片岡、ルイのこと、説明して貰えるかな」
その沈黙を破ったのは嶋山成。いつもとは違う真剣そのものの声と眼差しが私を刺す。
里佳子や楠本燭も、その声に従って私に真剣な眼差しを向けた。
もう隠せない。話すしかない。ルイが人間では無いのは、状況証拠として目の前に上がっているのだから。
覚悟を決めて、決定的な言葉を放つ為小さく呼吸をして、口を開く。
「実は、ルイは……」
「見りゃ分かるっしょ。ルイは人間じゃない、ロボットなんだよ。わざわざ言わせなくても良いだろ?」
私が言おうとしたことを無気力な声が割り、全員がその声の出どころ……ドアの方を向いた。
「み、美樹、先生?」
こんな無気力な声を出す人は一人しかいない。
でも、何故?何故、美樹が知っているの?どうして、ルイがヒューマノイドロボットだって知っているの?