【完】R・U・I〜キミに、ひと雫を〜
言われるがまま、美樹が城にしているらしい物理の資料室まで案内される。
その間、何となくだが、誰も言葉を発する事が出来なかった。
それは、美樹が緩いようでいつでも尖っているような気がするから。発した一言から鋭い一言で詰められてしまいそうだから、だと思う。
物理の資料室は、日直ですら出入りしないから美樹の城と言った感じ。
「センセー、このソファーと机持ち込んだのバレたらクビになるんじゃないの?」
部屋に入るなり、ようやく口を開いたのはルイ。この空気で度胸がある……いや、いくら心を持ち始めたとはいえ、ヒューマノイドロボットのルイに度胸という概念は無いのかも知れないけれど。
「あー、大丈夫大丈夫。俺、問題児クラスの担任だから割と色々許して貰ってるしー」
問題児というのは何だか納得いかないが、罪を犯した私に、失感情症の成、生まれながらのトラブルメーカーの里佳子にその里佳子のトラブルの根本の燭、ついでにヒューマノイドロボットのルイが一挙に集まるクラスの担任を図太くやっている美樹は、学校側としては手放したくない人材だろう。
「まーまー、とりあえず座んなー。おーい、飲み物買っといてくれたぁ?」
大きめのソファーに私達四人を座らせ、腰掛けたのを横目に確認した美樹は、本棚の奥にゆるりと声をかける。
「テメェアホか美樹!アタシ謹慎中だぞ!この不良教師!買ってきたけど!」
「って、リカちゃん!?」
そこから現れたのは、今朝自宅謹慎になった筈の里佳子。ルイ以外の三人は流石に驚き、燭は間の抜けた声を上げている。
「ミキセンセーのやりそうな事だよね。こういう非常識な事は」
ルイは流石ヒューマノイドロボットと言わんばかりに機械的に言い放つと、里佳子がテーブルに乱暴に置いた袋の中からペットボトルのストレートティーを手に取った。
その間、何となくだが、誰も言葉を発する事が出来なかった。
それは、美樹が緩いようでいつでも尖っているような気がするから。発した一言から鋭い一言で詰められてしまいそうだから、だと思う。
物理の資料室は、日直ですら出入りしないから美樹の城と言った感じ。
「センセー、このソファーと机持ち込んだのバレたらクビになるんじゃないの?」
部屋に入るなり、ようやく口を開いたのはルイ。この空気で度胸がある……いや、いくら心を持ち始めたとはいえ、ヒューマノイドロボットのルイに度胸という概念は無いのかも知れないけれど。
「あー、大丈夫大丈夫。俺、問題児クラスの担任だから割と色々許して貰ってるしー」
問題児というのは何だか納得いかないが、罪を犯した私に、失感情症の成、生まれながらのトラブルメーカーの里佳子にその里佳子のトラブルの根本の燭、ついでにヒューマノイドロボットのルイが一挙に集まるクラスの担任を図太くやっている美樹は、学校側としては手放したくない人材だろう。
「まーまー、とりあえず座んなー。おーい、飲み物買っといてくれたぁ?」
大きめのソファーに私達四人を座らせ、腰掛けたのを横目に確認した美樹は、本棚の奥にゆるりと声をかける。
「テメェアホか美樹!アタシ謹慎中だぞ!この不良教師!買ってきたけど!」
「って、リカちゃん!?」
そこから現れたのは、今朝自宅謹慎になった筈の里佳子。ルイ以外の三人は流石に驚き、燭は間の抜けた声を上げている。
「ミキセンセーのやりそうな事だよね。こういう非常識な事は」
ルイは流石ヒューマノイドロボットと言わんばかりに機械的に言い放つと、里佳子がテーブルに乱暴に置いた袋の中からペットボトルのストレートティーを手に取った。